
「公正証書遺言を作成したあとは、もう何もしなくて大丈夫でしょうか?」
公正証書遺言は、作成した時点で高い安全性がありますが、
実際にきちんと活かされる状態にしておくことがとても大切です。
今回は、作成後にやっておくべきことを、実務の視点からご説明します。
① 正本・謄本の保管場所を決めておく
公正証書遺言の原本は、
公証役場で保管されます。
ただし、ご自身には
・正本
・謄本
が交付されます。
これらについては、
・自宅の保管場所を決めておく
・重要書類として整理しておく
ことが大切です。
👉 「どこにあるか分かる状態」にしておくことがポイントです。
② 遺言の存在と保管先を伝えておく
実務上とても重要なのがここです。
公正証書遺言は検索制度がありますが、
👉 ご家族が遺言の存在に気づかないと、手続きが遅れることがあります。
そのため、
・遺言を作成していること
・公証役場で保管されていること
・正本・謄本の保管場所
は、信頼できる方に伝えておくと安心です。
※内容まで細かく伝える必要はありません
③ 財産の一覧(メモ)を残しておく
遺言書だけでは、
すべての財産の所在が分からないケースがあります。
例えば、
・複数の銀行口座
・証券口座
・不動産
などです。
そのため、
👉 財産の一覧を簡単なメモで残しておくことをおすすめします。
■ 書いておくとよい内容
・銀行名・支店名
・証券会社
・不動産の所在地
・その他重要な資産
👉 相続手続きがスムーズになります
④ 定期的に内容を見直す
公正証書遺言であっても、
・財産の増減
・家族関係の変化
によって、内容が現状と合わなくなることがあります。
■ 見直しの目安
・数年に一度
・不動産の売買があったとき
・家族構成が変わったとき
👉 違和感を感じたら見直すタイミングです
⑤ 遺言執行を意識しておく
遺言は「書くこと」よりも、
👉 実行されることが重要です。
そのため、
・手続きが複雑にならない内容か
・実際に動ける人がいるか
といった点も大切になります。
※すでに遺言執行者を定めている場合は、特に問題ありません
まとめ
公正証書遺言を書いたあとに大切なのは、
・正本・謄本の保管場所を明確にする
・遺言の存在を伝えておく
・財産の一覧を整理しておく
・必要に応じて見直す
ことです。
公正証書遺言は、
作った時点で完成ではなく、「使われて初めて意味があるもの」です。
少しの準備をしておくだけで、
ご家族の負担は大きく変わります。